今注目したいのは、サステイナビリティ、レスポンシブルなどをテーマに、観光から一歩踏み込み自分の行動を通して地域とコミュニケーションをとる、エコツーリズム。
紹介するのは、世界自然遺産にも登録された沖縄本島北部のやんばる(山原)の森の魅力にふれながら、自然保護活動に通じるアクティビティを行うプランです。 実際の体験を通して地球の環境問題について家族で考えることは、子供はもちろん大人にとっても、きっと、色褪せることのないかけがえのない思い出となるはず。今こそ、記憶に残る旅をしませんか。
今回、“レンジャー隊”としてツアーに参加するのは、父・母・息子・娘の、自然とふれあうのが大好きな4人家族。 沖縄へは何度か訪れたことがあるものの海で過ごすことが多く、森を散策するのは初めて。環境問題にも関心が高い。“隊長”としてガイドを務めてくれる鳥居さんは、ガイド経験25年のベテランです。
PROFILE
鳥居信司(とりい・しんじ)
オーストラリア世界遺産ガイドとして、グレート・バリア・リーフほか、同国の世界文化遺産、世界自然遺産を案内を務める。2015年11月より、やんばるの森を楽しみながら自然を体感できるアドベンチャーツアー「ヤンバルンチャー」のガイド代表を担当。ユーモアを交えた解説にファン&リピーター多数。
森のなかに足を踏み入れると、亜熱帯植物のおいしげる神秘的な世界が広がり、独特のしっとりとした空気で出迎えてくれます。“森の一員”となって、やんばるの自然とふれあう冒険のはじまりです。
森を歩くと聞こえるのは、風でゆれる樹や葉の音、昆虫などの生物の鳴き声、渓流の音といった、手つかずの自然が奏でる、“自然のオーケストラ”。 日本の鳥類の約半数が確認できるほか、生物多様性の宝庫であるやんばるの森の魅力を五感で感じられるスポットが至るところに。歩き進めるごとに好奇心を刺激されます。
途中にはいくつかの橋が。アドベンチャー要素も盛りだくさん!
原生林には蜘蛛の巣がたくさん! 木の枝でよけながら歩きます。
ポイントとなる要所で、隊長(ガイド)からの詳しい説明が。 やんばるの森の希少性、魅力について学べます。
隊長メモ!
やんばるの森は多様性を秘めていて、知れば知るほどに奥深く面白い(笑)。その特有の生態系を知ることで、楽しさがいっそう増します。初めて見る昆虫など、わからないことがあれば何でも聞いてください!
小判柄の「ヒカゲヘゴ」の木は高さ10m以上にもなるものも。森林の中でも日当たりのよい場所に生える。
やんばるの豊かな土壌で紡がれてきた動植物の命の連鎖。森のなかでは、天然記念物や希少生物を身近で観察できます。森のシンボルでもある「ヒカゲヘゴ」や、トトロの傘でおなじみの「クワズイモ」など、亜熱帯林の植物も至るところに。歩く度に楽しい発見があります。
文字通り木の幹にいることの多い「オキナワキノボリトカゲ」は、お腹をなでるとおとなしくなります。
野生のなめくじ「ヤンバルヤマナメクジ」も多く生息。大きいものだと10cmを超えるものもあるとか!
隊長メモ!
沖縄には、“飛べない鳥”こと「ヤンバルクイナ」ほか、国指定の天然記念物が45件、同じく県指定が53件もあり、その多くがやんばるに集中しているんですよ。日本のカエルの約37%が生息しているのも、トリビアのひとつです。
ツアーの拠点となる「又吉コーヒー園」までは、ホテルからクルマで 約60分。森のすぐ近くに駐車できるのも便利です。
世界自然遺産に指定された「やんばる国立公園」は、国頭村、大宜味村、東村の3つの集落を包括。この「やんばる3村」は自然と人の生活圏が隣接しているのが特徴で、やんばるの森へも気軽に行くことができます。名護市にあるホテルからのアクセス至便なのもうれしいポイントです。
隊長メモ!
「身近な世界遺産」だけに、「守っていかなければならない世界遺産」でもあるやんばるの森。訪れる際は、集落周辺の住民への配慮や山道での運転のマナーなど、注意が必要です。法令化されているものもあるので後述のルールブックで事前にチェックを!
ツアーの前日は、ホテルにある「やんばる3村ルール&マップ」と、沖縄県 東村が発行する「沖縄県 東村公式パスポート」をチェック。自然を楽しむために知っておきたい、アドバイスや注意事項、ルールや心得が書かれています。自分の身を守り、自然を楽しむために、予習しておきましょう。
人間の生活圏に近いやんばるの森は、それだけ現代文明に生態系を壊されやすい、危うい世界遺産ともいえます。外来種の植物を駆除する活動に参加して、やんばるの自然を次世代にむけて、守り、育てる活動をしてみませんか。
やんばるで最近問題になっているのが、外来生物や植物による被害。世界遺産登録後に人の往来が増えるのはうれしいことですが、同時に対策しなくてはいけない課題といえるでしょう。このツアーを通してできることは限られていますが、まずはこの現状を「知る」ことが大事です。
根本が残るとそこからまた繁殖するので、根本から抜き取ることが大切。
やんばるの森を守り、次世代へ引き継ぐために。レンジャーツアーでは、特定外来生物に指定された「ツルヒヨドリ」ほか、外来種の植物を駆除します。SDGsの目標にも「陸の豊かさも守ろう」があり、外来種の侵入防止、優先種の駆除を課題として掲げています。やんばるの森を「守り、育てる」活動に家族で参加することは、何事にも代え難い特別な体験になるはずです。
今回駆除したの「アメリカハマクルマ」。可愛い見た目ながら、すさまじい繁殖力で他の植物の生長を妨げます。あまりの量の多さに「特定外来生物」に指定されていませんが、沖縄全域で問題視されている外来植物です。
駆除した植物は、一旦乾燥させて完全に死滅させてから燃やします。
レンジャーツアーを終えたら、「沖縄県 東村公式パスポート」に、ビザ(査証)のスタンプ押してもらいましょう。ホテルに戻りスタンプが押されたパスポートをフロントで提示すると、「ヤンバルクイナ」などが刺繍されたハンドタオルをもらえます! なお、タオルの売上の一部はその土地の自然保護団体へ寄付されます。気に入ったら、追加で購入するのもおすすめです。
13:00 | チェックイン |
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18:00 | お好みの場所でディナーを楽しんで。 明日にむけてエネルギーチャージー! |
20:00 | 「やんばる3村ルールブック」と 「東村パスポート」を読みながら、 各自"やんばる学習タイム" 抑える朝を楽しみに、早めの就寝 |
7:30 | ホテルからレンタカーに乗って出発 |
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8:30 |
東村ふれあい公園で、 「東村パスポート」に入村審査の印鑑をもらおう! |
8:45 | 又吉コーヒー園に到着 |
9:00 | ガイドの鳥居さんによる、やんばるの森の話を聞きながら森を散策 |
10:00 | 外来種の植物を駆除する活動に参加 |
10:30 |
体験終了!鳥居さんらとしばし歓談 又吉コーヒー園で、休憩がてら 昼食をとるのもおすすめ 午後はアクティビティや、 やんばるドライブを楽しんで |
17:00 |
ホテル到着 お好みの場所でディナーを楽しんで |
8:00 | ホテルで朝食ブッフェ |
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13:00 | チェックアウト |
予約開始:2021年11月19日(金)※7日前まで要予約
開催時間:9:00~10:30(8:45集合)
ルームタイプ:ハイフロアスーペリアルーム・ハイフロアユニバーサルルーム・ハイフロアスーペリアフォースルーム
料金:15,000×2名×2泊(¥60,000~)※2連泊専用プランです。6歳以下は無料(3歳以上で参加可能)
※プランに含まれるもの
朝食付・やんばるレンジャーツアー・24時間ステイ(13:00チェックイン/13:00チェックアウト)・スパ付き(お一人様/1泊1回)
※準備に時間を要するため開始15分前集合となります。
※散策時は寒くない服装、歩きやすい靴でご参加ください。
※雨天決行となります。(雨具、長靴はご用意しております。)
又吉コーヒー園の近くを流れる慶佐次川周辺は、沖縄最大級のマングローブ群生エリアで、カヤックやフィッシングなどを楽しめます。やんばるの大自然や生き物をまた違った視点から見ると新しい発見がありそう。また、やんばる国立公園内のところどころには、南国らしい色鮮やかな花が咲き、彩りを添えています。花を愛でながらの散策も子供が喜びそうですね!
沖縄本島北部の「やんばる」と呼ばれる地域に位置し、西側には一面の海が広がるリゾートホテル。美しい自然を身近に感じ、客室からはオーシャンビューを楽しめてサンセットを独り占めすることもできます。